2011年5月18日水曜日

loss of hope

残されたわずかな勇気をかき集めて
なんとか灯した希望の明かりを
あっさりと吹き消してしまう人
そしてなお余りある
冷たく黒い影で世界を覆ってしまう人

あっという間に
あまりに重く

その世界で 僕は押し潰されて
オロオロと這い回ることすら出来ない
希望が信じることの先にしかない以上
今僕の見る世界の希望は無尽蔵ではない

底の抜けたグラスに落とされる
弱々しく輝くひとしずく ひとしずくは
グラスの底を叩くことなく
真夜中の駐車場のアスファルトに染み込み
消えてしまう

その人は笑いながら
それを踏んだことにも気付かないだろう

2011年5月8日日曜日

Samantha -サマンサ-

Samantha -サマンサ-

サマンサ 君がみんなを凍りつかせた
核心を貫くアンサー
うすうす気づいてたのさ

ピンク・パンサーは ふざけたひげの野郎か
君の方が似つかわしいな
誰にも染められないさ

意地悪しないで教えておくれサマンサ
君には何もかもお見通しなんだろ

僕は夢中で多くを掴むけど
その手のひらは もう本当に小さくて
そこに何を残せばいい?
最後に何が残るだろう

サマンサ 僕はなりたいんだ
君にふさわしく 君にふさわしく
サマンサ 僕は飛びたいんだ
空に勇ましく 高く勇ましく

サマンサ 君が生まれたセプテンバー
パパが口ずさんだデイ・トリッパー
Do you remember?

非常階段のキスを
青空のハグを
改札口で 手を振る人を

意地悪しないで教えておくれサマンサ
君には何もかもお見通しなんだろ

僕は夢中で遠くを見つめるけど
その目の先はいつも深い霧の中
そこに何を見つければいい?
最後に何を見つめるだろう

サマンサ 僕はまたしても
あの日の空をただ仰いでる
まだ難解さ 僕にしてみれば
この体温の迷路こそがロマンさ

サマンサ 僕はなりたいんだ
君にふさわしく 君にふさわしく
サマンサ 僕は飛びたいんだ
空に勇ましく 高く勇ましく

Sunny Side

Sunny Side

夜明けのホームで 列車を待ってる
2番線に 初めに来たやつでいくことにした

風吹きすさぶ街に しがみついて
汗して掴んだ 涙して手放した
愛しい人の影を 歩道に追いかけて
固く踏んづけるんだけど 夜に消えてしまう

探して そして闇に迷った

 生きるなら サニーサイドを走ろうぜ
 光で燃える 青空の道を
 いつかまた サニーサイドで笑おうぜ
 汗と涙で濡れた笑顔が放つ輝きで

手放すことで あきらめることで
身軽になれる荷物ではないんだな
希望は
暗闇を独りで生きていくことも
この街の仕組みは ありのまま許すんだけど

あがいた末に求めた

 生きるなら サニーサイドを走ろうぜ
 光で燃える 青空の道を
 いつかまた サニーサイドで笑おうぜ
 汗と涙で濡れた笑顔が放つ輝きで

街角のカーブミラーが まあるく写した
立ちすくむ僕と ゴミ袋をつつくカラス
固く 重く そして小さく心を
抱きしめて ここに沈んでしまう前に

夜明けのホームで 列車を待ってる
2番線に 初めに来たやつでいくことにした



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どうしても掴むことが出来ないもの
とどまることの出来ない場所
結局自分の帰っていく場所
初めからいつもここを目指しているのかもしれない
そして僕の知らない場所で生まれるはずの幸せに
苦しみと共に想いを寄せることで生まれる
微かな温もりだけが支えだ
投げ出すことは自分自身が許さない
挫けるな
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2011年5月1日日曜日

memorandum

僕らの真ん中に
そこに全てを差し出した
そのはずだった
きっとその人もそう
でもそれらは全部失われた
どこかに
奪われたわけではない

元の通りには戻らない
元々持ち合わせたものもなくした
それでも進まないといけない時
守るべきものは母が教えてくれた
進むべき方向は
独り消えてしまった父が教えてくれていた

彼らの愛情が
僕に生き方を備えてくれた